声優になりたい!と考えても、
「自分の声がアニメ声だから!」
「かわいい声だから」
「自分の声が好き!」
という人は多くはないのではないでしょうか。
声が可愛くないだけならまだしも、わたしの声って低いんだよね。これじゃ声優になれないのかな…
可愛い声でないだけならまだしも、声が低いことに悩んでいると、自信を無くしてしまいますよね。
ですが実は低い声って重宝されるんです!
どうして声が低い方が重宝されるのか?声が低い声優さんのお仕事などについて、ご説明していきますね!
どうして低い声が重宝されるの?
実は「声が低い」というのは武器になるんです。
「高くてかわいい声」の方が人気も出るし、かわいいんだからそっちの方がいいんじゃないの?
可愛い声の方が一見需要があるように思うかもしれませんが、実は低い声の方ができる役が多くて需要があるんです。
高い声でできるキャラクター
- 幼女
- 可愛い系のヒロイン
どうでしょうか?
低い声でできるキャラクター
- 少年
- 知的なヒロイン
- お姉さん的なポジションの女性
- 先生的なポジションの女性
- おばさん・おばあさん
- 洋画(外画)に出てくる女性
このように見ても、低い声の方ができる役が多いために声優として活躍できる場が多いということがわかると思います。
少し年配の女性を高い声で演じる作品もありますが、一般的には、ヒロインのお姉さんはヒロインよりも声が低い、という方が多いでしょう。
さらに、声の高い・低いにかかわらず、年配の役ができるのも重宝されます。
「実際に年配の女性を起用するのは予算の都合上できない。多くしゃべる役ではないから、老人のような声が出る新人を使いたい。」という要望は、予算をあまりかけられないアニメ制作などでよくあることのようですよ!
低い声が出せるなら磨いておいた方が良い
最近では、男性声優の人気もあり、少年役も男性声優がやることも増えました。
ですが、まだまだ「少年を女性声優が演じる」ということがなくなったわけではありません。
ですから、低い声が出るなら磨いておいた方が良いでしょう。
なぜなら低い声というのは誰でも出せるわけではないからです。
声帯を輪ゴムに例えると「低い声」の難しさがわかる
「高い声なら、誰でも出せる」というわけではありませんが、特に低い声というのは出ない、または出すのが難しいと言えます。
カラオケなどでもそうだけど、高いキーを出す方が難しいんじゃないの?
と思うかもしれませんが、実はそうではありません。
それは、輪ゴムを例にするとわかります。
動画は輪ゴムをはじいたときに出る音で、声帯だけではなく楽器から音が出る仕組みと同じです。
輪ゴムを引きのばすと高い音がでて、輪ゴムを緩めると低い音が出ます。
ですが一定よりも緩めると、緩みすぎて音が出なくなってしまいます。
つまり、低い音は高い音よりもトレーニングをしても出ない可能性があるんです。
ですから、低い声がでるというのは「人にはない武器だ!」と自信を持って良いことだということです!
声質はトレーニングできる
自分の声に悩んでいる人は、「声が低い」というのと同じように「自分は良い声じゃないから……」ということを悩んでいる人がいるかもしれませんね!
確かにアニメや洋画を見ていると、「声優さんってやっぱり声がきれいだな~」と思いますよね。
ですがそれは「生まれつき良い声」ということではないんです!
良い声質とは?
アニメや洋画を見ていて「良い声だな~」と思うかもしれませんが、そもそも、その「良い声」というのはどういった声のことか、考えたことはあるでしょうか?
「低い声が好き」とか「高い声が好き」というのは好みの問題なので、声が高いから良い声、声が低いから良い声、ということは言えないですよね。
それじゃ、どういう声が「良い声」なの~!?
「良い声」というのは「響きの良い届く声」のことです。
どんな声かあまりイメージがわかないかもしれませんね。
例えば、お笑い芸人や野球などのスポーツ選手で、無理に声を張り上げすぎて常にガラガラと声がかれているような声の方がいらっしゃいますよね?
そうした枯れた声を「良い声だ」とは言えないでしょう。
つまり、「良い声」に「響き」が重要です。
そうしてこの「響き」というのは、トレーニングをすることができますので、今の声質があまり響きが無くてもそれほど不安に思う必要はありません。
また、「良い声」には「届く」というのも重要なことです。
口の中でボソボソモゴモゴとしゃべっている人の声も、あまり良い声とは言えませんよね。
アニメのキャラクターは、ボソボソしゃべっているように演じていますが、しっかりと視聴者まで伝わる声(しゃべり)をしています。
そのように「伝わる」「届く」というのも、良い声には欠かせない要素ですが、こちらもトレーニングすることができます。
つまり、「良い声」である「響きが良くて届く声」というのはトレーニングできるので、現在の声質について悩むよりも、トレーニングを実際にやってみた方が「良い声」になれる可能性があるということです!
生まれ持った声質は関係ない
どんなに響きが良くなっても、自分の声が本当に嫌いなんだ!という人もいるかもしれませんね。
ですが、そのように自分の声にコンプレックスがあっても、声優にはあまり関係ありません。
オーディションを受けて、作品の中で「自分の声に合った役」を演じることになるからです。
例えば、ヒロインが歌姫で綺麗な声という設定の作品のオーディションに挑戦するとします。
もし今の声がしわがれたダミ声だったとしたら、おそらくヒロイン役には起用されないでしょう。
ですが、主人公が飼っているペットの役で、ダミ声が必要になることがあるかもしれません。
お芝居がハマっていれば、ライバル役などにも起用される可能性は無いとは言い切れませんよね?
物語にはいろいろなキャラクターが出てくるのですから、どんな声でも挑戦する価値はあります。
声質が低くても声優になれる?→適切な声が必要!まとめ
今、現在の自分と、プロの声優の声を比べて「自分は良い声ではないから……」と自信を無くすのは早いです。
第一線で活躍しているプロの声優だって、生まれ持った状況そのままで声優になったわけではないでしょう。
発声練習などの地味なトレーニングを重ねて自分の声とお芝居を磨いたからこそ、みなさんの耳に入る時には「良い声」として認識されるんです。
プロも、努力をしてプロになったんです。
みなさんも「今できること」「今の声」を気にするのはやめて、どれだけ努力をするか?第一線の声優の人がどのくらい努力してその声を手に入れたのか?に目を向ければ、自分の声にもチャンスがあるということがわかってもらえると思います。
「自分は良い声じゃないから」「声が低いから」といってあきらめずに、夢に挑戦してくださいね!