声優への道を目指している人の中には、声優事務所に直接自分のボイスサンプルを送ってアプローチする人もいます。
ネットの質問サイトでも「事務所にボイスサンプルを送る、持ち込むのはいいのでしょうか」などの質問はよく見かけます。
そもそも声優事務所に直接ボイスサンプルを送る、持ち込むことはしてもいいのでしょうか。
もし送ったり、持ち込んでもいいのならどういう方法がいいのか調べてみました。
声優事務所にボイスサンプルを直接送っていいの?
そもそも声優事務所にボイスサンプルを直接送ってもいいのでしょうか?
結論からお伝えしますと、良いとも悪いとも言えません。
なぜなら、実際に事務所にボイスサンプルを送ったり持ち込んだりして入所している声優さんもいるからです。
ですが、事務所にボイスサンプルを送ったり持ち込んだりしても、必ず聞いてもらえるわけではありません。
声優事務所の多くは自分たちが運営している声優養成所があります。
そこで、声優を目指している人がたくさんいて、日々技術を学んでいます。
そんな声優事務所に、声優の専門学校や養成所に通っていない未経験の人がボイスサンプルを送ったらどうでしょうか?
よほどの魅力がなければ、いきなり事務所に所属することはありません。
良くて、特待生として養成所に入ってくださいと言われる程度です。
そうでなければ、だいたいが養成所に入所して技術を磨いてくださいと言われるでしょう。
サンプルは聞いてもらえるとは限らないです
それか、ボイスサンプルを聞いてもらえないでしょう。
声優事務所へボイスサンプルを送ったり、持ち込んだりするということは、自分を売り込むということです。
あなたは、自分の声に自信がありますか?
人を惹きつけるような技術や魅力がありますか?
最近では、声優を目指す人が増えてきています。
そのため、ただ「声優になりたい」という想いだけで事務所に入所することは難しいです。
それでもいいから声優事務所にアプローチをしたい!という人はチャレンジしてみるのもありだと思います。
ですが、その分、ボイスサンプルの出来を良くしましょう。
自分の判断だけでなく、周りの人にも聞いてもらうなどしてアドバイスをもらいましょう。
せっかく声優事務所にアプローチをするのですから、自分が満足するまでとことん録音を繰り返しましょう。
声優事務所に直接ボイスサンプルを送った声優
声優事務所に直接ボイスサンプルを送ったり、持ち込んだりしたという声優さんがいるとお伝えしました。
先輩声優の事例を参考にしてみよう!
花江夏樹さんという声優さんは知っていますか?
「東京喰種」の主人公金木研役で出演していたり、「四月は君の嘘」、「ダイヤのA」などたくさんの作品に出演している人気声優さんです。
花江さんは、声優になるために、事務所にボイスサンプルを直接送るという行動をしています。
花江さんが声優を目指そうと思ったきっかけは、「桜蘭高校ホスト部」です。
声優を目指そうとして、花江さんは現在の所属事務所のアクロスエンタテインメントにボイスサンプルを送っています。
事務所にボイスサンプルを直接送った理由は、申込期限が過ぎていたからだそうです。
花江さんが事務所にボイスサンプルを直接送った頃は、ほかに同じ方法をとる人がいなかったようです。
そのことから、事務所側に行動力が面白いと評され、ワークショップという形でレッスンを受けさせてもらえることになりました。
当然、それだけでなくボイスサンプルへの評価もよかったのでしょう。
花江さんが3か月のレッスンを受けた後、オーディションに合格しました。
そこから、2年間の預り所属の期間を経て、見事アクロスエンタテインメントに所属が決定しました。
現在では、アニメやゲームの出演数も多く、主役級の役をもらえるくらい人気になっています。
ちなみに、声優になろうと思ってからは、花江さんは独学で技術を身に着けていったようです。
今では人気の花江さんも、独学で技術を身に着け、オーディションに合格して事務所の所属を勝ち取っています。
声優事務所にボイスサンプルを直接送ったりするなら、素人ながらも技術を身に着ける必要はありそうですね。
また、花江さんはいろんな番組などで当時のことを語っています。
当時はまだ、アクロスエンタテインメントが事務所を立ち上げたばかりで、偶然タイミングが良かったようです。
花江さん自身も「自分は運が良かったけれど、自分のやり方は裏技で今僕と同じ事をされてもダメでしょうね。」と言っていました。
現役の声優さんがこう言っているくらいなので、事務所にボイスサンプルを直接送る方法はうまくいくことは少ないのでしょう。
声優事務所に直接ボイスサンプルを送る方法は?
可能性が低くても、今できることをやりたいという人はいますよね。
理想は、ボイスサンプルを送る前に事務所側に連絡をして、ボイスサンプルを送りたいと伝え、許可が出たら送るのがいいでしょう。
まずは許可を取ってみよう!
そこで許可が出なかったからといって、一方的に送り付けるのは、NGです。
事務所側からは、人の話を聞かない自分勝手な人間と思われてしまっても仕方ないです。
送る相手の事情も考慮する
そもそも、声優事務所にボイスサンプルを直接送るというやる気は認められることもあるかもしれませんが、事務所側からすると迷惑になってしまうこともあります。
事務所の担当者は担当者で忙しいので、ボイスサンプルを聞く暇もないかもしれません。
そのため、ボイスサンプルを直接送ることは、事務所側からの印象が悪くなることも多いです。
ボイスサンプルを送ってダメだったから、送った事務所の養成所に入所して技術を磨くことになっても、事務所側からの印象は悪いままだったりするので覚えておきましょう。
悪印象を避ける最低限のマナーは?
印象が悪くなるとしても、送るときは最低限のマナーを守って送りましょう。
例えば、こんなボイスサンプルの送り方はだめです。
- ボイスサンプルだけを送る
- ボイスサンプルと、自己紹介や声優になりたい想いを書いた手紙
第一印象を大事にしよう!
このような方法は、一切事務所側への迷惑を考えていない一方的なものに思われてしまうので、良くありません。
ボイスサンプルだけを送るなんてものは論外です。
ボイスサンプルに自己紹介などを録音していると思いますが、封筒の中身をパッと見て内容がわからないものなら即捨てられてしまいます。
手紙だけでも、事務所側を気遣う文面があるかないかで変わってきます。
サンプルを送るための例文のマナー
例えば、この2つの文を比べてみてください。
- 「初めまして。声優を目指している○○と申します。ボイスサンプルを同封しているのでぜひとも聞いていただきたいです」
- 「初めまして、まずは突然お便りを送る非礼をお詫びいたします。私は、声優を目指している○○と申します。ボイスサンプルを同封しているので、お忙しいとは思いますが、お時間のあるときにお聞きいただければ幸いです」
比べてみてどうでしょうか。
1つ目は、自分の想いだけを伝えて、相手を気遣っている文面には見えませんよね。
2つ目の文のほうが、相手側を気遣っている文面に見えますよね。
これだけで、ボイスサンプルを聞いてもらえるとは限りませんが、印象の違いはあるでしょう。
長々と文を書くのは面倒かもしれませんが、少しでも興味を持ってもらえるよう、印象を良くすることは大切です。
声優のお仕事は声をメインとしています。
だからといって、マナーなどをおろそかにしていいわけではありません。
声優だってお仕事です。
事務所側も一緒にお仕事をするなら、礼儀もあって、ルールやマナーを守れる人のほうが当然いいですよね。
「声優は声がメインの仕事だからマナーなどほかのことは気にしなくていい」という考えはやめましょう。
声優事務所にボイスサンプルを直接送っても良いの?方法は?
声優事務所にボイスサンプルを直接送って良いのかをご紹介しました。
声優事務所にボイスサンプルを直接送る人の中には、専門学校や養成所の過程を飛ばして事務所に所属しようとする人もいますよね。
事務所にアプローチするのもいいですが、いきなり事務所に所属することはないと考えておきましょう。
ボイスサンプルを送って、もし連絡が来たら自分の存在を認識してもらえたくらいに思っておきましょう。
数ある声優志望の中で、仮でも自分の存在を認識してもらえるというのは大切です。
ですが、連絡がきたからといって、決して声優デビューができるわけではありません。
あとは、自分の努力次第です。
自分の存在を認識してもらえているので、あとは人を惹きつける魅力をどんどん身に着けていき、デビューを目指しましょう!